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ヒトメタニューモウイルス
ヒトメタニューモウイルスとは?
気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症をひきおこすウイルスの一種です。
1~3歳の幼児の間で流行することが多いのですが、大人にも感染します。
とくに乳幼児や高齢者では重症化することもあり、注意が必要です。
主な症状は?
- 鼻水、咳(一週間ほど、またはそれ以上続くこともある)
- 4~5日続く発熱
- 悪化すると ひゅーひゅーぜーぜー という呼吸
- 呼吸困難など
ヒトメタニューモウイルスに感染しても1回の感染では免疫を獲得できず、何度か感染してしまいますが、年齢が上がるにつき、症状が軽くなる傾向にあります。
ウイルスの遺伝子も感染症の症状もRSウイルスに似ており、症状の見た目だけでは診断できません。
感染の流行を防ぐためにはウイルスの鑑別を行うことも大切ですので、医師から検査を勧められることがあります。迅速診断キットでは鼻咽頭を細い綿棒でぬぐったあと、5分程度で鑑別できます。
治療法は?
ヒトメタニューモウイルスに対する抗ウイルス薬はありません。基本は対症療法です。咳や鼻水を押さえたい、解熱剤を使用したり、それぞれの症状を楽にするため対症療法を行います。ヒューヒューゼイゼイしていて、酸素の取り込みがうまくできていない場合は、吸入器を用いて、気管支を広げるお薬などを吸入します。当院では、医師が必要だと判断した場合、吸入器を貸出させていただきます。
水分をしっかりととり、温かくしてゆっくりと休みましょう。
ヒトメタニューモウイルスと同時に細菌にも感染してしまうことも少なくありません。
熱が5日以上続くときは、中耳炎を合併していたり、細菌による肺炎を起こしていることがありますので、もう一度受診してください。
受診の目安
- 高熱が5日以上続くとき
- ゼイゼイという呼吸音が強い、苦しそう、胸やお腹をペコペコさせて呼吸をしているとき
- ミルクののみが悪い、水分がとれていないとき
- おしっこが出ていないとき
- ぐったりして顔色が悪いとき
登園の目安
- 丸一日熱が下がっている
- 食事がとれるようになり、しっかりと睡眠がとれている
- 多少咳が出ていても、運動をしても咳が続かない